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第20幕来てしまいましたね、な幕間



 さて、初演から数えて、本作はいよいよ20幕の大台に差し掛かります。
 観客の皆様、ここまで来たら完結はもうすぐです。
 今しばらくの支援を宜しくお願いします。
 本当に、本当にあと少しでフィナーレを迎えますので!! 

 ――え?

 ――そう言って、いつも弁解してばかりだって?

 ――投下速度が遅いから、内容を忘れてしまうって?

 ――幕ごとにテイストが違って、少し違和感を覚えるって?


 なるほど、よく分かりました。
 私からの回答は、以下の通りです。

 「なんだかんだ言って、読んでくださる皆様方に感謝しています。作者の私としては、体調を崩さない程度に
 執筆することを目標にしています。平日は忙しくなってきて、なかなかマイPCに向かえない&向かう気が起きない日々が
 続いていますが、完結までのプロットは出来ていますので、逃亡はしません。今日は変則的ですが、
 日曜に公演をするのがデフォですので、日曜夜に来てくだされば確実です」

 ――はい。では、第20幕の開幕に参ります。
 ――幕の区切りが難しく、今日は短めですが、次の日曜日にちゃんとしたいつも通りのサイズを
  投下すると言うことで、水に流して下さいませ。


 では、約5分後に開幕です。
 本当に光速で投下が終了しますが、文句は言いっこナシです。


第20幕来てしまいましたね、な幕間                了





第20幕:散策(前編)



 結局、ふたりは4時になってから外出することにした。
 ブーンが用を足してからは特にする事も無かったのだが、だからと言って、そうせわしなく外出しなければならないような
理由は無い。

 そうは言っても、実のところ時間が足りない。
 今日は土曜日であるが、日曜日もこのvip峡に泊まっていたいと、彼らは心底願った。
 だから敢えて、『時間』を大切にした。



 天井の木目。

 空気の美味しさ。

 自然の音。

 木の薫り。

 畳の触感。
 
('A`)(畳って、こんなに暖かかったっけな……)

 時折寝返りをうつ。仰臥から側臥へ。側臥から伏臥へ。そしてまた、伏臥から仰臥へ。
 着ているワイシャツに皺が寄るのも気にしない。そんな事を気にする者は居ない。
 
( ^ω^)(たまには、パソコンが無い生活も良いものだお……)

 文明の利器らしいものは、電燈と、床の間に置かれた黒電話ぐらいしか無い。
 たまには、本当にごくたまには、そんな生活も良いものだ。


 暫らくの間寝転がっていた。
 ふと気づいたら、南向きの窓から差し込む光が弱くなっていた。
 高く昇っていた太陽が、少しずつ西に傾き始めたようだ。

('A`)「ん、そろそろ4時かな…………?」

 時間が経ったのを実感して、ドクオは携帯電話の画面を見る。

('A`)「――あれ? まさか、そんな…………?」

( ^ω^)「どうかしたのかお? 時空が歪んでいるのかお?」

('A`)「いや、時間的にはおかしい所は無いんだが……」

 そう言ってから、次の言葉を少し言い淀む。


('A`;)「アンテナが全く立たん。圏外のようだ」

(^ω^; )「え、それは困るお。携帯でvipができないじゃないかお……。
 せっかくスレ立てて実況でもしようかと思ってたのに……」

('A`;)「お前、高松駅では俺に携帯でのvipは控えろと言ってたクセに……」

( ^ω^)「まあ、そんな事は関係ないお。部屋が暗くなってきたところで、とっとと散策に行くお」

 言いながら立ち上がり、きびきびとした動作で開け放たれたアルミサッシを閉める。

( ^ω^)「ほら、いつまでも寝転がってないで早く起きるんだお!!」

('A`)「わかったわかった。景色はそう簡単には逃げやしないよ……」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/29(火) 01:10:38.31 ID:sUxzLUUH0
 片膝を立て、緩慢な動作で立ち上がる。

('A`)「じゃ、財布とか、金目の物を持ったところで、行きますか」

( ^ω^)「こんな平和を絵に描いたような村じゃ、泥棒なんて居ない気がするお」

('A`)「地震の被災地に、東京から盗人がワザワザ足を運んでくるこの時世だ。用心に越したことは無いさ」

 それからは、ふたりは言葉少なに部屋を後にした。


 年季の入った階段を軋ませながら1階に降りてきたふたりは、まず高岡の姿を見た。高岡は、
長髪に三角巾で作った帽子をして、階段に背を向けて太い梁にハタキをかけていた。

('A`)「高岡さん」
 
 不意に声を掛けられて、高岡は顔だけを声のした方に向ける。

从 ゚∀从「ああ、ドクオさん達でしたか。お部屋は如何でしたか?」

 手を止めて、ふたりの方に向き直る。

('A`)「ええ、満足してますよ。いい部屋をどうも有り難うございます」

从 ゚∀从「これからどちらかに行かれるんですか?」

( ^ω^)「ちょっとvip峡を散策してみようと思ったんですお」

从 ゚∀从「ああ、散策ですか。では、vip峡の地図を取ってきますので、少々お待ちください」


 高岡はハタキをそばの座敷に置くと、フロントに向かっていった。よく見えないが、カウンターの中で屈んで、
何やらごそごそしている。引き出しを開けたり閉めたりしているようだ。

 待っている間、ふたりは玄関の方に足を進めていた。ガラス張りの玄関からは、vip川に架かる橋がよく見える。
 やがて、紙が擦れる音が聞こえる。大股で、高岡がふたりの許にやって来た。

从 ゚∀从「ありました、ありました。いやぁ、宿泊客自体が久し振りなもので、お渡しする地図を何処にやったか
 すっかり忘れてましたよ」

 そう言って高岡が差し出した2枚の紙は、B5版ぐらいの藁半紙に、ガリ版で刷られた手製の地図。
 紙は相当前に刷られたままなのか、古い紙特有のセピア色になっている。手触りは、かなりザラザラしていた。

从 ゚∀从「プリンターか何か有れば良いんですがね、電器店も無いし、そもそも需要がないので相当昔に刷ったモノを
 今でも流用しているんですよ。まあ、ここは幾ら年月を重ねても町並みが変わるなんて事は無いので、10年ぐらい前の
 地図でも十分現役で使えますので、ご心配なく」


('A`)「へぇ……。白黒でも、なかなか上手く地図が作られているじゃないですか」

 最近のオフィスではまず見かけないシロモノだけに、高岡から渡された地図をまじまじと見つめていた。
 地図に所々には、建造物やら具体的な見所などが挿絵つきで表現されている。

( ^ω^)「なかなかイラストが綺麗ですお」

从 ゚∀从「ははッ。それをツンの目の前で言ってみてください。不器用ながらも大喜びしますよ。顔を真っ赤にしてね」

('A`)「へぇ、ツンさんが描いたのですか」

( ^ω^)「それは是非とも一度は拝んでおきたいものですお」

 ひとしきりの談笑。

('A`)「じゃあ、地図も貰ったことだし、行くとするか」

 玄関のドアに手をかけて、ブーンを促す。

( ^ω^)「そうするお〜」


从 ゚∀从「はい。では、晩御飯の時間に遅れないよう、行ってらっしゃいませ」

 ふたりが出て行った。

从 ゚∀从「さて……と」

 少し大きめに息をつく。

从 ゚∀从「私は、『準備』に取り掛かるとしましょうか。何せ、今夜は盛大なパーティーなのですから……」

 そう言う高岡の口元は、微かに歪んでいた。



第20幕:散策(前編)              了 


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